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MTC · 業界の深さ、グローバルの広がり
業務機能 × プロセス × デジタル · 3軸成熟度モデル

企業のデジタル経営成熟度診断

業務機能・APQC プロセスフレームワーク・デジタル能力の3つの軸に沿って、自社の経営管理がいまどのレベルにあるのか、どこが強みで、次に何を補うべきかを約3分で整理できます。

第1部 · 業務機能の成熟度(総合スコアの40%)

財務・銀行 Financials + Banking ウェイト 18

主要管理指標:決算締め日数 · 銀行照合の自動突合率 · 売掛金の期日超過/貸倒率 · 予算執行の乖離 · レポート作成リードタイム
L1
手作業で記帳し、月末は残業で決算締め。照合は手作業、レポートは Excel の切り貼り
L2
会計ソフトはあるが業務系とデータが二重管理。仕訳入力と突合は手作業
L3
販売・購買伝票が自動転記され、会計と業務が一体。決算締めと照合はシステム内で完結
L4
債権年齢・キャッシュフロー・予算のリアルタイムダッシュボードがあり、予算超過は自動アラート
L5
請求書 OCR の自動転記、入金・決算締めの自動リマインド、為替の自動再評価
採点の目安データ:月次決算に実際かかる日数、銀行照合が手作業かシステムか、期日超過債権の金額比率、予算超過時にアラートが出るか。

販売・顧客 Sales A/R + CRM ウェイト 15

主要管理指標:受注率/商談転換率 · 見積から受注までのリードタイム · 与信超過率 · 顧客別売上の集中度 · 成約粗利率
L1
商談は担当者の個人メモ、見積は手計算、顧客情報が散在
L2
CRM や台帳はあるが、受注・在庫・会計とつながっていない
L3
見積→受注→出荷→請求まで一気通貫、顧客マスタが一元化
L4
営業ファネル・受注率・顧客貢献度をリアルタイムに分析でき、価格と与信にルールがある
L5
販売予測の支援、与信超過の自動ブロック、フォローの自動リマインド
採点の目安データ:商談と受注率を集計しているか、見積から受注までの平均日数、与信超過の顧客数、顧客情報が一元化されているか。

在庫・物流 Inventory + WMS ウェイト 15

主要管理指標:在庫回転率 · 棚卸差異率 · 滞留在庫比率 · 納期遵守率 · ロットトレーサビリティ
L1
手書き台帳で帳簿と実物が合わないことが多く、棚卸は業務を止めて実施
L2
在庫管理ソフトはあるが、原価計算やロット追跡が弱い
L3
複数倉庫・棚番・移動・ロット/シリアルをシステムで一元管理
L4
リアルタイムの在庫・回転・滞留分析がオンラインで見え、循環棚卸が定着
L5
在庫水準の自動アラート、先入先出に基づくピッキング提案
採点の目安データ:帳簿在庫と実在庫が合っているか、棚卸差異率、在庫回転、滞留在庫の金額、ロット/シリアルを追跡できるか。

購買・買掛 Purchasing A/P ウェイト 15

主要管理指標:購買リードタイム · 三点照合率 · サプライヤー納期遵守率 · 購買コスト削減 · 発注提案の採用率
L1
経験頼みの発注で、電話やメールでやり取り。請求書は手作業で照合
L2
購買ソフトはあるが、入荷・支払・在庫がそれぞれ独立
L3
依頼→発注→入荷→請求書までつながり、三点照合が自動
L4
サプライヤー評価・購買コスト・相見積を分析でき、多段階承認がオンライン
L5
システムが発注提案を自動生成し、欠品や価格超過を自動アラート
採点の目安データ:購買依頼から入荷までの日数、発注書・入荷・請求書の三点照合が自動か、サプライヤーの納期遵守を集計しているか。

生産・計画 Production + MRP ウェイト 15

主要管理指標:納期どおりの完成率 · 部材充足率 · 製造原価の乖離 · 稼働率 · 廃棄・手直し率
L1
計画は紙と経験頼み、進捗は口頭報告
L2
生産管理ソフトはあるが、在庫・購買・原価と分断
L3
製造指図・出庫・完成・原価計算がシステム内で一巡
L4
生産進捗・生産能力・製造原価をリアルタイムに分析
L5
生産計画の自動立案、部材充足の自動チェック、ライン停止リスクの予兆アラート
採点の目安データ:生産計画の立て方、進捗の把握方法、部材充足率、製造原価を正確に計算できているか。

プロジェクト・リソース Project + Resources ウェイト 12

主要管理指標:納期遵守率 · プロジェクト利益率 · 課金対象工数比率 · 予算乖離 · 要員稼働率
L1
進捗もコストも Excel と記憶頼み、工数は未記録
L2
プロジェクト管理ソフトはあるが、コスト・工数・請求が会計と分断
L3
WBS・マイルストーン・コスト・工数をシステムで一元管理
L4
プロジェクト損益・予算乖離・要員稼働をリアルタイムに分析
L5
工数の自動請求、予算超過・遅延の自動アラート
採点の目安データ:プロジェクトの進捗とコストの記録方法、工数を記録・請求しているか、案件別に損益を把握しているか。

権限・セキュリティ Administration ウェイト 10

主要管理指標:権限設定の粒度 · データオーナーシップの整備率 · 承認フローのオンライン率 · 重要伝票の変更履歴 · ライセンス/コンプライアンス管理
L1
ほぼ権限分離がなく、重要伝票を誰でも変更・削除できる。承認は口頭で、変更ログなし
L2
基本的なアカウント権限はあるが粒度が粗く、データオーナー未設定。承認は事後の紙処理
L3
職務に応じて機能・データ権限を割当。主要伝票はシステム承認、重要操作は履歴が残る
L4
データオーナーを個人・部門まで設定。多段階承認と権限ポリシーが体系化され、変更ログを監査できる
L5
組織変更に応じて権限を自動調整。越権アクセスを自動検知し、法令・ライセンス期限も自動リマインド
採点の目安データ:職務に応じた権限分離があるか、伝票を誰でも変更・削除できるか、承認がシステム内で回るか、変更の履歴が残るか、ライセンスと法令対応の担当が決まっているか。
第2部 · エンドツーエンドのプロセス連携(APQC PCF · 総合スコアの35%)

部門をまたぐプロセス連携 各0〜5点 · 業務機能どうしの「つなぎ目」が通っているかを測ります

これらの指標は単独の部門では算出できず、複数領域が連携して初めて生まれます。「プロセス統合」から「データドリブン」へ進めるかどうかの分水嶺です。各設問の下に、その設問専用の採点目安を載せています。上へ戻る必要はありません。

P1受注から入金 O2C

チェーン:見積→受注→出荷→請求→入金 · PCF 3.0 → 4.0 → 9.0 · 関係領域:販売 + 在庫/出荷 + 財務

受注から入金までの全サイクル。納品と回収がどれだけスムーズかを映す指標です。

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0–1 算出できない
受注・出荷・入金の記録がばらばらで、1件の受注が入金まで平均何日かかるか、誰も正確に答えられない。
2–3 部分的に連携
各工程に記録はあるがシステムをまたいでおり、人手でつなぎ合わせないと全体のサイクルが見えない。
4–5 自動・リアルタイム
受注→納品→入金のタイムスタンプがシステムで自動連結。O2C サイクルが常に見え、ボトルネック工程まで遡れる。

P2購買から支払 P2P

チェーン:購買依頼→発注→入荷→請求書→支払 · PCF 4.0 → 9.0 · 関係領域:購買 + 入荷/在庫 + 買掛/財務

購買ニーズの発生から支払までの全サイクル。サプライチェーンと支払統制の効率を映します。

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0–1 算出できない
購買・入荷・支払が別々に動き、支払サイクルは担当者の記憶頼み。早期支払割引を逃しがち。
2–3 部分的に連携
調べれば分かるが、発注書・入荷票・支払記録を人手で突き合わせる必要があり、常にタイムラグがある。
4–5 自動・リアルタイム
依頼→入荷→支払がシステムで自動連結。P2P サイクルと早期支払割引の機会がリアルタイムに見える。

P3計画から生産

チェーン:需要→MRP→生産計画→部材引当→完成→入庫 · PCF 4.0 · 関係領域:販売/需要 + MRP + 生産 + 在庫

需要を受けてから、部材を期日どおりに揃えて納期どおりに造れるか。生販連携と欠品・過剰在庫の統制を映します。

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0–1 算出できない
受注後は経験頼みで部材が揃うかを見込み、欠品によるライン停止や納期遅延がたびたび起きる。
2–3 部分的に連携
MRP はあるが生産・在庫との連動が弱く、部材充足は人手で確認している。
4–5 自動・リアルタイム
需要→MRP→生産→在庫が自動連動し、部材充足率と欠品リスクをシステムが自動で知らせる。

P4記帳から決算 R2R

チェーン:業務転記→照合→決算締め→連結レポート · PCF 9.0 · 関係領域:全業務領域 + 財務

業務の発生から信頼できるレポートが出るまでの全サイクル。会計の締めとデータ整合性の総点検です。

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0–1 算出できない
業務データは月末に人手で集計して会計へ入力。決算締めに時間がかかり、複数拠点の連結は Excel の切り貼り。
2–3 部分的に連携
伝票の多くは転記されるが、手作業の調整とシステム間の突合が残り、レポートが後追いになる。
4–5 自動・リアルタイム
業務の発生と同時に自動転記。決算・照合・複数組織の連結までシステム内で完結し、同じ基準のレポートをいつでも出せる。

P5資金循環 CCC

チェーン:売掛回収サイト + 在庫回転 − 買掛支払サイト · 結果系 KPI · 全領域を横断 · 関係領域:財務 + 在庫 + 購買 + 販売

投じた資金が戻るまで何日かかるか。資金の滞留を最も直接的に映す総合指標です。

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0–1 算出できない
売掛の回収状況・在庫回転・買掛サイトが別々の表やシステムに散らばり、人手で組み立てる必要があって、普段は誰も追っていない。
2–3 部分的に連携
算出はできるが、財務が月末に3つのデータを手作業で集計。数字が遅れ、基準もずれやすく、見えた頃には過去の話。
4–5 自動・リアルタイム
キャッシュ・コンバージョン・サイクルをシステムがリアルタイムに自動算出。顧客別・製品ライン別に掘り下げられ、経営層が日常的に見る資金効率の指標になっている。
第3部 · デジタル能力(増幅器 · 総合スコアの25%)

この3項目は成熟度カーブの最上段にあり、前の2部で築いた価値を増幅します。注意:デジタル層のスコアには「依存ゲート」がかかり、プロセス連携度を超えません(データがつながっていないと、予測や AI は実務に根づきにくいためです)。

BI・分析 Gartner の分析成熟度:記述 → 診断 → 予測 → 処方

主要管理指標:指標のリアルタイム可視化 · 意思決定データの鮮度 · セルフサービスレポート比率 · モバイル対応 · 領域横断の分析力
L1
データが欲しいときは人に頼んでエクスポートと手集計。数日待ちで、基準も揃わないことが多い
L2
各システムが別々のレポートを出し、横断分析は人手で集計
L3
業務データが集約され、標準レポートを出せる(記述的分析)
L4
対話型ダッシュボード・リアルタイム指標・ドリルダウン・モバイル閲覧(診断的分析)
L5
大量データのリアルタイム分析に加え、予測・処方的分析が先読みの意思決定を支える

AI・自動化 全手作業 → ルール → ワークフロー/RPA → 予測 → 生成AI

主要管理指標:伝票の自動処理率 · 異常アラートのカバレッジ · 手入力工数の削減 · プロセス自動化の適用範囲
L1
ほぼすべて手作業。プロセスの追跡も問題の発見も人頼み
L2
取込テンプレートなど部分的な自動化はあるが、仕組みにはなっていない
L3
主要な承認・通知がシステム内で自動的に流れる
L4
異常や期日の自動アラートが主要なリスクポイントをカバー
L5
請求書 OCR の自動転記、ローコードのプロセス自動化、生成 AI による拡張

技術基盤・導入形態 サイロ → 連携 → オープンプラットフォーム → クラウド/伸縮

主要管理指標:システム統合度(サイロの数)· 拡張の柔軟性 · マルチデバイス対応 · 各国ローカライズ対応 · 需要に応じた拡張
L1
システムが分散し個別管理。データは手作業のエクスポートで受け渡し
L2
基幹システムはあるが、連携は個別開発頼みで拡張が難しい
L3
中核業務が統一プラットフォームに載り、標準インターフェースがある
L4
オープン API/SDK があり、マルチデバイスで統一された使い勝手
L5
プラットフォームとしてエコシステム連携・業種別拡張ができ、多国・多言語に事業へ合わせて広げられる