本社と海外拠点を、同じ帳簿の言葉でつなぐ
日本本社がアジア・欧米の子会社を統制する場合も、海外本社が日本拠点を立ち上げる場合も、問われることは共通です。会計と業務のルールをどこまで統一し、どこから現地に任せるか。MTC は 2 層(ツーティア)ERP とテンプレート方式のロールアウトで、この線引きの設計から稼働後の運用までを支援します。
出ていく展開も、迎え入れる展開も
MTC が支援する多国展開には、二つの方向があります。どちらの場合も土台になるのは、本社が全体を見渡し、各拠点は軽い仕組みで現場を回す、という役割分担です。
アジア・欧米の子会社を、本社の管理体系に組み込む
本社の基幹(SAP S/4HANA または SAP Business One)はそのままに、海外子会社には短期間で立ち上がる SAP Business One を展開します。子会社は現地の税制・言語・通貨で日常業務を回し、勘定科目とマスターデータは本社が定めたルールに従う――本社と子会社で階層を分けるこの構成は 2 層(ツーティア)ERP と呼ばれ、グループ展開で広く使われています。
海外本社のテンプレートに、日本拠点を載せる
海外本社が持つグローバルテンプレートに、インボイス制度や電子帳簿保存法など日本固有の差分を上乗せし、日本法人を本社の管理体系に組み込みます。立ち上げは東京の拠点が日本語で支援し、本社側とは英語で連携するため、本社の IT 部門と日本の現場の間で話が止まりません。
機能の選定より先に、「誰が何を決めるか」を固める
多国展開の設計は、どこまでを本社が決め、どこからを現地に任せるかという線引きから始まります。ここが曖昧なまま国ごとに導入を進めると、名前は同じでも中身は別物というシステムが増え、あとから統制を利かせるのが難しくなります。
本社が決めること
グループ共通のルールとして統一
- 受注から請求までの基幹プロセスの型
- 勘定科目体系と記帳のルール
- 品目・取引先などマスターデータの採番と管理
- 連結・グループ報告のフォーマット
- 重要な取引に対する承認権限の枠組み
現地に任せること
国ごとの制度・慣行への対応
- 税率・税番号・請求書様式など現地税制への対応
- 各国の法定帳票と申告様式
- 表示言語・取引通貨・機能通貨
- 現地銀行との接続と支払い慣行
- 労務・社会保険など国ごとの制度対応
一気にではなく、型をつくってから国を重ねる
全対象国を同時に立ち上げるのではなく、最初の 1 か国で型を固め、以降はその型を差分調整しながら広げていきます。テンプレート方式と呼ばれるこの進め方が、多国展開の期間とリスクを左右します。
テンプレートを固める
業務が標準的で型をつくりやすい国を 1 か国選び、基幹プロセス・勘定科目・帳票・マスタールールを文書化したテンプレートとしてまとめます。この段階の作り込みは意図的に最小限へ抑えます。テンプレートが重くなるほど、次の国への展開が難しくなるためです。
差分だけを調整して広げる
新しい国ごとに、テンプレートをそのまま使える範囲と現地対応が必要な範囲を仕分け(Fit-Gap)し、差分だけを実装します。設定・文書・チームの経験を次の国へ持ち越せるため、立ち上げに要する期間は最初の国より段階的に短くなっていきます。
グループの数字に組み込み、テンプレートを磨く
稼働した国から順に、マスターデータと報告の口径を本社側とそろえ、連結の対象へ組み込みます。運用で見つかった改善点はテンプレートに反映し、その次の国の立ち上げに活かします。
拠点が増えても、グループの数字は一つの体系で
複数法人・複数通貨の管理
法人ごとに会計基準・機能通貨・言語が異なっても、同じ設計思想の基盤の上で運用します。国が増えても管理の仕方は変わりません。
連結の仕組み化
勘定科目と報告口径が最初からそろっているため、子会社の数字を組み替えずに連結へ進めます。表計算での再集計と確認の負担を減らせます。
マスターデータの一元管理
品目・取引先・勘定のマスターを本社で統制し、国をまたいだ売上や原価の比較を可能にします。
権限と承認の設計
与信枠の変更や高額の発注など、重要な処理には本社の承認をあらかじめ組み込みます。統制を担当者の注意力ではなく、仕組みで支えます。
稼働した国を、その国の言葉で支え続ける
多国展開は稼働がゴールではありません。各国の制度改正への追随と日々の運用を、現地の体制で支えます。
14 のサポート拠点
主要な進出先をカバーする 14 のサポート拠点から、現地の言語で導入と運用保守にあたります。
LinkedWorld 70+ か国のパートナー網
拠点のない国では、70 を超える国・地域に広がる LinkedWorld のパートナー網を通じて現地 SAP パートナーと連携します。プロジェクト管理と窓口は MTC が一本化します。
日本語と英語の両輪
日本側の窓口は東京の拠点が日本語で担い、海外本社・海外子会社とは英語で連携します。多国プロジェクトでも報告と判断の流れを一つに保ちます。
よくある質問
最初に立ち上げる国は、どう選べばよいですか?
すでに各国で別々のシステムを使っています。活かせますか?
本社が SAP S/4HANA、子会社が SAP Business One でも連携できますか?
多国展開にかかる期間の目安は?
グループ連結を、表計算の手作業から脱却できますか?
展開の順番と線引きから、ご一緒に
対象国、本社の基幹システム、グループ管理の現状をお聞かせください。2 層 ERP の構成案と国ごとのロールアウトの順番を整理してご提案します。1 営業日以内にご連絡します。
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